ニンニクの効能のカギを握るアリイン
ニンニクにはアリインという物質が多量に含まれています。ニンニクの成分の代表です。このアリインはタンパク質ですが、そのままではニンニク特有の臭いを発しません。しかし、ニンニク表面に傷をつけたり、刻んだり、すりおろしたりすることで、ニンニク特有の臭いが発生します。
この臭いを発生させる成分がアリシンで、こちらもタンパク質です。ニンニクの中には、アリナーゼというアリインを分解する酵素が含まれていて、そのアリナーゼが酸素に触れて働くことにより、アリインがあの臭いアリシンに変化します。
アリインがアリシンに変化する
この酵素は酸素のないところでは反応できません。アリインが酵素アリナーゼの作用によって、アリシンという揮発性で、硫黄を含んだタンパク質に変化して臭くなります。硫黄を持ったこの物質は、体の生理作用や働き、そして脳の活性化に作用し、体内の広範囲で役に立つことになります。
アリナーゼ酵素は熱に非常に弱く、加熱すると働きを失いはじめます。ニンニクを熱場に入れたり、ホイル焼きにしたり、電子レンジで温めると、臭いがしなくなる原因はこのためです。
食べるとき臭わなくても、アリインは身体の中でアリシンに変化します。それは、人間の体内のビタミンB6が、アリナーゼの代わりをするためです。
加熱してアリナーゼが失われても、ニンニクのアリインは体内でゆっくりアリシンに変わり、その効力を発揮します。また、通常ビタミンB6は体内で欠乏することはありません。あえてビタミンB6をサプリなどで摂る必要はありません。
無臭にんにくについて
ニオイのしない「無臭ニンニク」がありますが、ニンニクの成分であるアリインが臭いアリシンに変化してこそ有意義な働きをして、初めて健康成分として価値ある効果をもたらします。なので、無臭ニンニクでは、ニンニクの薬効は期待できないことになります。ニンニクを調理の過程で臭いを消す方法がいくつかありますが、この場合でも体内に入ってから臭うのは避けられません。
黒にんにくについて
ニンニクを熟成させた黒にんにくには、通常のニンニクにはないS-アリルシステインという健康成分が熟成過程で発生します。またこの黒ニンニクを発酵させて、大量なアミノ酸を含んだ黒にんにく酢も注目されています。
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